県立文書館「平成16年度 第1回 徳島県立文書館協議会」会議概要

2009年9月29日

 

平成16年度  徳島県立文書館協議会 会議概要

    1 日時
     平成16年6月17日(木) 14:00〜16:00


    2 会場
     徳島県立文書館2階講座室


    3 出席者
     【委員】10名中 6名出席 2名代理出席
     平井松午副会長(会長代行)
     赤松万里委員,大石雅章委員,澤田順子委員,大和武生委員,後藤善憲委員
     阿部謙一郎委員代理,谷口哲也委員代理

     【県教育委員会】
     生涯学習政策課担当主査兼係長ほか1名


    4 会議次第
    1 開会
    2 会長あいさつ
    3 館長あいさつ
    4 自己紹介
    5 協議
    (1)平成16年度文書館の事業計画について
    (2)運営上の課題について
    (3)その他
    6 閉会


    5 協議概要
    (1) 平成16年度文書館の事業計画について
    (委員)
    「写真に見る徳島の橋」の展示はビジュアルな側面が受けているのでしょうか。
    (事務局)
    写真という非常に親しみやすい展示であることと,自分の原風景がそこにあるという理由などから,多くの方がご覧になっていただいております。文書館では写真も貴重な収集資料であると考えております。
    (委員)
    公文書の保存についての規定などはどのようになっているのでしょうか。
    (事務局)
    公文書館法には「国又は地方公共団体は,歴史資料として重要な公文書等の保存及び利用に関し,適切な措置を講ずる責務を有する」と明記されております。どのようなものを収集するかについては,文書館資料の収集及び保存に関する要項の中に列挙されています。この公文書等の中には,古文書や行政資料その他の資料も含まれていますいます。公文書につきましては,作成主務課から送られてまいりました廃棄目録をもとにどの資料を残すか,その公開の可否はなどについて協議をして,収集・公開を行っています。市町村合併に関わる資料保存問題については,県の総務課や地域振興局と協力しながら進めていっております。
    (委員)
    総務課としては,合併に関わる資料保存について,市町村に指導などはやっているのでしょうか。
    (委員)
    この四月以降,資料保存に関する市町村からの問合や相談はありません。相談があれば文書館と協力しながら対応していきたいと考えております。
    (事務局)
    文書館から合併支援チームを通して,市町村合併による資料散逸防止の依頼,また必要ならば文書館職員を派遣します,といった内容の文書をお配りするなどいろいろな形でのアピールを行っております。
    (委員)
    さらに県民へのアピールを考えての今回のシンポジウムですね。このような企画はできれば来年度以降も続けていただきたい。徳島県では,近代の資料があまり残っていないことを,以前から残念に思っていました。文書館とともに県にも一層がんばっていただきたい。
    (委員)
    今年10月に吉野川市が誕生しますけれども,どのような時点で資料散逸の危機が訪れるのか,どのような時点でアプローチをかけるのがベストなのか,お教えいただきたい。
    (事務局)
    新しい庁舎に文書が移される時に散逸する可能性が最も高くなります。ただ,それぞれの市町村によって,一つの新庁舎に全てを集約するか,分庁舎の形にするかなど,いろいろなパターンが考えられます。文書館資料調査員の方々などの協力もいただきながら個別市町村毎に情報を収集して,対応していきたいと考えています。
    (委員)
    合併よって移管される資料の整理の主体はどこになるのでしょうか。
    (委員)
    全ての事務・財産は合併によって誕生する新自治体に引き継がれることになりますので,そこが保存・整理の主体になります。
    (委員)
    文書館年報などには資料保存のガイドラインなどが載せられていますが,この部分をピックアップしたパンフレットを作成するのも良いのではないでしょうか。
    (事務局)
    市町村の資料の保存のためには,市町村自身の主体的な取り組みが不可欠であると考えています。
    (委員)
    行政マンにとって文書を適正に処理するというのは当然の責務。このようなシンポジウムへの参加はある意味で義務ともいえるのではないでしょうか。
    (委員)
    これからは行政の不作為,すなわちやるべきことをやらなかったことの責任を問われる時代。本来残っているはずの文書が残っていないと,その責任を追及されることになると,いろいろな研修の場などで私は強調しています。
    (事務局)
    関連ですが,最近京都府の行政文書が重要文化財の指定を受けました。これは文化財として残そうとした結果ではなく,明治以来の行政マンが文書管理規定に則って文書の作成と管理・保存を行ってきた。その営為の積み重ねが結果として文化財指定につながった,という非常に示唆に富むお話を昨年度の公文書管理・保存講座の講師の方がしておられました。
    (事務局)
    今回のシンポジウムは本当にささやかな集会ですが,これを契機に県民の世論を草の根で盛り上げていきたいと考えています。
    (委員)
    全国高校総合文化祭に関連しての企画事業もあるということですが。これはどのよ   うなものなのでしょうか。
    (事務局)
    文化の森は美術工芸部門の会場となっております。全国から集まって来た高校生に徳島のすばらしい文化である人形浄瑠璃を紹介したい。そこで特別企画展「阿波人形浄瑠璃」を計画しました。また,せっかく全国から高校生が来てくれるのなら人形浄瑠璃芝居とワークショップをやろうということで,名月座にお願いして「あわ文化」発信事業「阿波人形浄瑠璃に親しむ」を企画しました。更に関連行事として,大和先生に講師をお願いしての歴史講演会も企画しています。
    (委員)
    平成19年の国民文化祭に向けて人形浄瑠璃への関心が高まっている。しかし,浄瑠璃浄瑠璃といいながら,徳島ではちゃんと研究してこなかった。これから本格的に浄瑠璃の研究に取り組んでいくのは,徳島の義務といえるでしょう。



    (2)運営上の課題について
    (委員)
    購入資料の中に「管内布達」があったそうですね。以前県の総務課から移管された「管内布達」には欠落部分がいくつかありましたが,今回購入した分でその欠落部は埋められるのですか。
    (事務局)
    埋められた部分とそうでない部分があります。
    (事務局)
    「文書館だより22号」でも少し紹介させていただいておりますが,当館の収蔵資料の古文書の中に「管内布達」の写と思われるものがいくつかあります。また,先日県内のある寺の襖の下張りから大量の「管内布達」が出てきたというお話を伺っております。市町村の書庫などに残っている可能性もあります。このように当館収蔵の公文書・古文書や県内各地の資料をダイナミックにつなげることによって,歴史の欠落部分が相当埋められるのではないでしょうか。
    (委員)
    学校現場でも評価制度が取り入れられていますが,文書館で来館者へのアンケートを始められたのは結構なことだと思います。また,多くの学校現場では文書館というと古文書というイメージが強かったのですが,今回の資料紹介展「写真で見る徳島の橋」でその認識を新たにしました。このような面での,文書館資料の教材化にも取り組んでいければと考えています。
    (事務局)
    前回の文書館協議会でも,「古文書もどき」のようなものを作って,教育普及活動などに活用してはというご意見を頂戴いたしました。当館では昨年度末に,これまで写真撮影してきた地図・絵図類のうちの何枚かをを和紙にプリントしたものをつくりました。(実物を提示)これですと多少傷んでも大丈夫ですので,出張授業などにも活用できるのではないでしょうか。
    (委員)
    文書館の人員や予算などは増えていないのに仕事量は確実に増加している。このままではパンクしていまうのではないか。そこでいささか大風呂敷を広げるようだが次のような提言をしてみたい。まず,市町村の文書館設置を呼びかけてはどうだろうか。公文書館法には歴史資料として重要な公文書等の保存及び利用の責務が地方公共団体にあると明記されている。市町村の文書館が皆無である現在の徳島県の状況は,10年以上も法律違反をやっているようなものだ。場所は休校となった校舎などを活用すれば良い。もう一つは,県庁の各部各課に文書館業務を分散する。すなわち,○○課アーカイブズを作って,その課の廃棄文書はそちらで保存する。それぞれのアーカイブズがネットで情報を共有すれば良い。
    (事務局)
    今回のシンポジウムでも将来のアーカイブズ設置をめざした資料保存という方向性が出せればと考えております。合併により生じる人員と場所を活用する方法もあるでしょう。また,既存の市町村の歴史系資料館にアーカイブズ機能を持たせる,すなわち市町村の廃棄公文書がそこに流れるシステムを作れば,それらの資料館の活性化につながるのではないでしょうか。また,これらの市町村の資料館と巡回展などの形でタイアップするという案も以前から出ていますので,これからも検討を続けたいと思います。
    (事務局)
    愛媛県の場合,県立の文書館は無い代わりに,市町村に文書館があり,合併に関する資料保存問題でも活発に活動しています。
    (委員)
    その場合,この県立文書館のような核となる施設があって,市町村の施設とタイアップし,企画や資料整理のノウハウなどを伝えていくというのが大切なのではない でしょうか。
    (委員)
    指導要録の保存年限は20年となっているが,保存年限を過ぎた指導要録を廃棄したり,文書館で保管したりというわけにはいかないでしょう。その意味でも学校アーカイブズ設置の必要があるのではないでしょうか。
    (事務局)
    まもなく県立高校の統廃合が本格化しますが,これらの高校の資料の保存にも今年度から本格的に着手しなければならないと考えています。


    (3)その他
    (事務局)
    前回の協議会の席でもお諮りいたしましたが,これまで年間2回開催してまいりました文書館協議会を,今年度から年1回開催ということでいかがでしょうか。
    (委員一同)
    結構です。

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