知事の所信表明
2016年06月09日

平成28年6月徳島県議会定例会知事説明

 本日、六月県議会定例会を招集致しましたところ、議員各位におかれましては、御出席をいただき、誠にありがとうございます。

 初めに、去る三月、御逝去されました故北島勝也議員に対し、謹んで哀悼の意を表し、心から御冥福をお祈り申し上げます。

 ただ今、提出致しました議案の御説明と合わせ、当面する県政の重要課題について御報告申し上げ、議員各位をはじめ、県民の皆様方の御理解、御協力を賜りたいと存じます。

 まず、「平成二十八年・熊本地震への対応」についてであります。
 この度の地震では、去る四月十四日の前震と、同十六日の本震の、二度にわたり震度七を観測し、多数の死者や避難者が発生するとともに、住宅や水道、道路などの社会基盤にも甚大な被害が生じました。
 お亡くなりになられた皆様方に、謹んで哀悼の意を表しますとともに、現在もなお、不自由な生活を送られております、数多くの被災者の皆様方に、心からお見舞いを申し上げます。
 県では、発災直後、四月十五日の「災害派遣精神医療チーム・DPAT先遣隊」を皮切りに、翌十六日には「熊本地震・支援本部」を設置し、「災害派遣医療チーム・DMAT」や警察、消防、応急危険度判定士など、総勢「百三十五名体制」による、救命・救助を最優先とした支援を開始致しました。
 さらに、同二十日からは、関西広域連合の一員として、「益城町」をカウンターパートに、二十二日から二十六日にかけては、総務省の緊急要請を受け、「南阿蘇村」に対し、避難所運営の支援を行いました。
 これら、保健・医療分野をはじめ、避難所運営、宅地・建物の応急危険度判定、教育など、これまでの派遣者数は、市町村や関係団体を含め、約六百四十名にのぼっており、御協力を賜りました皆様方に対しまして、心から感謝申し上げます。
 また、本県に避難される被災者に対しましては、公営住宅を提供するとともに、「とくしまマラソン」での「チャレンジ・アンド・チャリティ」や「メッセージ・ゼッケン」など、様々な募金活動を通じてお寄せいただいた寄附金を「大規模災害・被災者等支援基金」に積み立て、「生活支援」を実施致します。
 加えて、同基金を活用し、NPO法人等が行う「被災地との交流・受入活動」についても支援することとしており、去る五月三十日には、第一弾となる五事業を採択致しました。
 今後とも、一日も早い、被災地の復旧・復興に向け、刻々と変化する現地ニーズに即した、きめ細やかな支援を継続して参ります。

 さて、今回の熊本地震は、直下型の活断層地震であったため、活断層上では、住宅や防災拠点、避難所などに、大きな被害が発生するとともに、自治体における「受援体制」や「避難所運営のあり方」、「避難者の健康問題」など、様々な課題が浮き彫りになりました。
 本県においても、鳴門市から三好市にかけ「中央構造線・活断層帯」が縦断していることから、「活断層地震」や、切迫する「南海トラフ巨大地震」を迎え撃つべく、「震災に強い社会づくり条例」を、平成二十四年十二月二十一日に制定致しております。
 この条例に基づき、平成二十五年八月には、都道府県レベルで初の土地利用規制として、「特定活断層・調査区域」を指定し、大規模施設や危険物貯蔵施設を建築する際に、「活断層の調査と、その直上を避けること」を義務付けた結果、区域内での新たな建築事例はなく、活断層地震の被害回避に向けた取組みが、県民の皆様に浸透して参りました。
 加えて、津波地域については、平成二十六年三月十一日、市町村や学校、社会福祉施設等に、避難計画策定や避難訓練を義務付ける「津波災害・警戒区域」いわゆるイエローゾーンを、全国に先駆けて指定し、過去、幾度も繰り返されてきた悲惨な歴史を、二度と繰り返すことのないよう、取組みを進めております。
 さらに、この度の地震で得た教訓を踏まえ、去る五月十六日には、大規模災害時における「水の確保」を図るため、「徳島県管工事業組合連合会」と、「応急給水」及び「水道施設の応急復旧」に関する支援協定を締結したほか、
 ・市町村による、避難所の「緊急安全診断」
 ・県立学校・体育館の「天井落下防止対策」
 ・「簡易洋式トイレ」の備蓄強化といった、避難所 における「生活の質」(QOL)の向上
など、県を挙げた防災・減災対策の充実に、早急に取り組むことと致しております。
 また、住宅・建築物の耐震化につきましては、震災時死者ゼロを目指し、平成十六年度から木造住宅の耐震化に取り組み、平成二十五年度からは、全国に先駆け、昭和五十六年六月以降の「新耐震基準」に対応したものであっても、平成十二年六月に基準が強化された、いわゆる「新・新耐震基準」施行以前のものについては、「耐震診断・改修」の補助対象とするなど、実効性の高い制度へと拡充して参りました。
 加えて、この度の地震における、木造住宅の甚大な被害を受け、まずは「助かる命を助ける」上で、「耐震シェルター」の有効性を改めて強く認識したところです。
 そこで、本年度、補助率を「二分の一」から「五分の四」に引き上げ、新たに設けた「耐震シェルター」設置支援制度の補助対象を、「高齢者のみの世帯」から「全世帯」とするとともに、「新耐震基準」以前の住宅から「新・新耐震基準」以前のものまで拡大し、より一層の利用促進を図るなど、県民の皆様の御理解のもと、住宅・建築物の耐震化を、さらに加速させて参ります。 
 今後とも、「南海トラフ巨大地震」はもとより、「中央構造線・活断層地震」など、あらゆる大規模災害を迎え撃つ、強靱で安全な県土づくりに全力で取り組んで参ります。

 次に、「政府関係機関の地方移転」についてであります。
 
 昨年の「国勢調査」では、戦後一貫して増加してきた大阪府の人口でさえ、減少に転じた一方で、東京都ほか三県から成る「東京圏」については、五十万人を超える人口増となるなど、「東京一極集中」は、依然として止まることなく、これを是正し、「地方創生」を実現することは、我が国にとって、待ったなしの課題となっております。
 そこで、本県提案の消費者庁や国民生活センターなどの移転に対し、国は、本年三月二十二日に示した「政府関係機関・移転基本方針」の中で、「地方創生に資する意義が認められる」と明記するとともに、「ICTの活用による試行等」を行い、「移転に向けて八月末までに結論を得ることを目指す」としたところです。
 移転実現に向けては、国民生活センターの教育研修、商品テストの「試験移転」が五月九日から開始され、さらに、来月からは、県庁舎において、数十人規模で、一ヶ月にわたる「消費者庁業務試験」が予定されております。
 今後、これらの試行を通して洗い出される課題を、一つ一つ丁寧かつ誠実にクリアしながら、関係者の皆様と連携し、移転の実現に向け、しっかりと取り組んで参りますので、引き続き、議員各位の御理解とお力添えを賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。

 続きまして、主な事業につきまして御報告申し上げます。

 第一点は、地方創生の旗手!「ふるさと回帰・加速とくしま」の実現であります。

 昨年度末までに、県及び県内全ての市町村において、「人口減少の克服」と「東京一極集中の是正」を同時に図る「総合戦略」の策定が完了し、いよいよ実践段階へと移行する本年度は、まさに「地方創生・本格展開の年」であります。
 まず、「とくしま回帰」の大きな決め手となる「仕事の確保」を、県が率先垂範する「地方創生推進員制度」につきましては、移住希望者を対象に、本年四月から募集を開始しており、今月一日の三名を皮切りに、今後順次、採用を進めて参ります。
 また、「規制緩和」を通じた「地方創生」の推進に向けては、「民泊」をはじめ、規制のあり方に対する地域のニーズをしっかりと汲み取り、地域自らが課題解決に繋げていくための「徳島県・規制改革会議」を、全国に先駆け、去る五月二十七日に始動させたところであります。
 加えて、市町村の創意工夫あふれる取組みを支援する「徳島版地方創生特区」につきましても、引き続き取り組んで参ります。
 昨年度には、第一次指定の「那賀町」において、政府による初めての、ドローンを活用した貨物輸送実験が実施され、また、「板野町」においては、施設の目的外使用における国庫補助金の返還免除が、コールセンター誘致に繋がるなど、初年度から大きな成果を得ました。
 本年度は、去る五月二日に、「農村舞台の復活」や「薬王寺門前町の活性化」を目指す「美波町」の「歴史文化の力でまちづくり特区」や、昨年度に提案を受け、その具体化に向け支援を行ってきた、「アグリサイエンスゾーン」を核とする、「石井町」の「次世代育成・六次産業集積特区」を追加指定したところであり、これらの事業が、新たな地方創生の牽引モデルとして結実するよう、しっかりと支援を行って参ります。
 今後とも、「県民目線・現場主義」に立ち、「徳島創生」の加速、さらには「一億総活躍」、ひいては「日本創成」の実現へと全力を傾注して参ります。

 第二点は、未来を創る!「経済・好循環とくしま」の実現であります。

 まず、「サテライトオフィス型テレワーク」の推進についてであります。

 本県では、昨年度より、全国屈指の「光ブロードバンド環境」を活かし、都市部の仕事を地方で行う、「サテライトオフィス型テレワーク」を推進するための実証事業を展開して参りました。
 去る六月一日には、この事業により実証を行った、東京に本社を置く「株式会社ブリッジインターナショナル」が、徳島市に「デジタルコンテンツ事業所」を開設することが決定し、将来的には、新規雇用・三十名程度の創出が見込まれております。
 今後とも、さらなるテレワークの推進により、都市部からの「しごと」と「ひと」の流れの創出にしっかりと取り組むことで、情報通信関連産業・集積を、さらに加速して参ります。

 次に、「TPPへの対応」についてであります。
 
 本県では、昨年十二月、全国に先駆け「徳島県TPP対応基本戦略」を策定し、さらに本年四月には、農林漁業者の方々の不安や懸念の払拭と、基本戦略実践の「推進エンジン」となる「農林水産業未来創造基金」を創設したところであり、今後、この基金を活用し、「企画提案型」を柱とする「農山漁村未来創造事業」により、地域の創意工夫で課題解決を図る、先進的な取組みを支援して参ります。
 また、本年四月には、徳島大学に、三十年ぶりの新学部であり、全国初の六次産業化人材を育成する「生物資源産業学部」が開設されました。
 五月十八日には、県と徳島大学、種苗メーカーで国内トップの「タキイ種苗株式会社」、「Tファームいしい株式会社」の四者で協定を締結し、同大学初の徳島市以外のキャンパスでもある「アグリサイエンスゾーン」において、ICTを活用した「高度環境制御型・園芸施設」による研究・実証を実施し、次世代型農業の展開を図って参ります。
 今後とも、本県農林水産業のさらなる体質強化に向け、地域に寄り添った支援策と、変革をもたらす新たな取組みを進め、TPP発効を見据えた「本県ならでは」の「一歩先の対策」を加速して参ります。

 第三点は、未来を守る!「安全安心・強靱とくしま」の実現であります。

 まず、「徳島自動車道」につきましては、路線の約八割が、暫定二車線の「対面通行」であり、利用者の安全性や快適性が確保されていないことから、国に対し、繰り返し「四車線化」を提言してきたところ、去る六月七日、全国・四箇所の「付加車線・設置検証路線」の一つとして選定されました。
 今後、付加車線の試行設置により、「徳島自動車道」での、安全性・走行性に係る検証が進むこととなり、「全線四車線化」に向け、大きな弾みとなるものであります。
 次に、「四国横断自動車道」につきましては、有料道路区間である「徳島ジャンクション・徳島東間」において、昨年度末、全ての設計協議が完了し、用地取得の協議・交渉を全面展開するとともに、吉野川渡河橋梁の工事を促進するなど、「エポックメイク第二弾」となる「平成三十一年度」の供用に向け、地元の御理解を得ながら整備を進めて参ります。
 さらには、南に続く新直轄区間である「徳島東・阿南間」につきましては、「マリンピア沖洲地区」において「沖洲高架橋」の本格的な橋脚工事に着手するとともに、引き続き、用地取得や改良工事などを着実に進めて参ります。
 また、徳島小松島港・津田地区につきましては、大きな潜在力を持つ木材団地について「とくしま回帰」をリードする「複合型先進拠点」へと、リノベーションするため、「津田地区活性化計画」を昨年度末に策定し、本年度から、「水面貯木場の埋め立て」に必要な調査をはじめ、四国横断自動車道「津田インターチェンジ」の供用を見据えた取組みに着手しており、今後、本県の飛躍的な発展に繋がるよう、戦略的な事業展開を図って参ります。
 次に、阿南安芸自動車道「海部道路」につきましては、昨年四月に、牟岐町から高知県東洋町「野根」の間において、「計画段階評価」の手続きを終え、現在、事業化への次のステップとなる「都市計画決定」に向けた諸調査を行っております。
 また、去る五月二十三日には、国・県・町・地元関係者から成る「第一回・地域防災公園・計画検討会」を開催し、海部道路と合わせて整備する、「宍喰地区・地域防災公園」の位置や規模、その利活用、さらには海部道路との接続方法など、本格的な検討を開始致しました。
 この防災公園の具体化が「都市計画決定」に向けた大きな弾みとなることから、地元海陽町と連携し、早期の計画づくりに取り組み、県南地域の安全・安心を確保する「海部道路」の一日も早い事業化に繋げて参ります。
 今後とも、四国の大動脈「徳島自動車道」の早期四車線化と、地域の活性化はもとより、「平時」の救急・救命や「災害時」の緊急輸送道路として重要な役割を果たす、四国横断自動車道及び阿南安芸自動車道のさらなる整備促進に、全力を傾注して参ります。

 第四点は、未来へつなぐ!「環境首都・新次元とくしま」の実現であります。

 昨年十二月、パリでの「COP21」において「今世紀後半には温室効果ガス排出を実質的にゼロにする」という歴史的な合意に至り、世界は「脱炭素社会」に向け、大きな一歩を踏み出したところであります。
 また、我が国においても、「COP21」に提出した約束草案を具現化するため、「地球温暖化対策計画」や、「エネルギー・環境イノベーション戦略」を取りまとめたところであります。
 これらを受け、県におきましても「脱炭素社会・元年」となる本年は、
 ・「全国初」となる気候変動対策に係る新しい条例の制定
 ・国の目標を上回る意欲的な「温室効果ガス削減目標」の設定
など、「脱炭素社会」の土台づくりに、しっかりと取り組んで参ります。
 今後、「環境首都・新次元とくしま」の新たな拠点整備を進め、「県民総ぐるみ」の環境学習・教育や普及啓発の充実強化にスピード感を持って取り組むことで、「脱炭素社会」に向けた道筋の早期本格化に、しっかりと繋げて参ります。

 第五点は、未来を支える!「みんなが元気・輝きとくしま」の実現であります。

 まず、「ともに輝く『新未来とくしま』創造プランの策定」についてであります。

 本年四月一日の「女性活躍推進法」の全面施行を契機として、「最大の潜在力」と言われる「女性の活躍」を官民挙げて加速する、「本格展開の年」が到来致しました。
 本県では、「県の審議会における女性委員の割合」が全国で唯一、五〇パーセントに達し、八年連続で全国第一位、「会社役員等に占める女性の割合」も全国第一位となるなど、「男女共同参画立県とくしま」の実現に向け、着実に全国をリードして参りました。
 この成果を、さらなる飛躍へと繋げるため、この度、「女性活躍推進法」で都道府県の努力義務とされた「推進計画」と一体的に、新たな指針となる「ともに輝く『新未来とくしま』創造プラン」を策定することとし、先の二月定例会での御論議や、「男女共同参画会議」をはじめ、産業・労働界や若い世代など、幅広い御意見を踏まえて素案を取りまとめ、パブリックコメントを実施したところであります。
 今後、今定例会で、さらなる御論議をいただき、会期中に追加提案致したいと考えておりますので、議員各位の御理解、御協力を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。

 次に、「障がいのある人もない人も『暮らしやすい徳島の実現』」についてであります。

 障がいを理由とする「差別の禁止」や、筆談、読み上げといった「合理的配慮の提供」を求める「障害者差別解消法」の施行を受け、県では、本年四月から、
 ・「障がい者・相談支援センター」に専門相談員を配置し、「相談窓口機能」を強化するとともに、
 ・事案解決のための「調査・審議」、「助言・あっせん」を行う「調整委員会」を設置し、
障がい者の皆様の「権利擁護」に向け、体制を強化致しました。
 また、二〇二〇年東京パラリンピックの開催決定を契機として、関心が高まる「障がい者スポーツ」について、本県の推進母体となる「障がい者スポーツ協会(仮称)」の設立に向け、「障がい者福祉団体」や「スポーツ関係団体」はもとより、経済団体など、幅広い関係者から成る「設立準備委員会」を立ち上げ、去る四月二十七日、初会合を開催致しました。
 今後とも、障がい者の皆様の「権利擁護」、さらには「自立と社会参加」に向けた施策を積極的に展開し、全ての県民にとって「暮らしやすい徳島の実現」に、しっかりと取り組んで参ります。

 第六点は、世界に羽ばたく!「まなび・成長とくしま」の実現であります。
 
 まず、「個性輝く特別支援教育の推進」についてであります。

 県西中央部における特別支援教育の中核校として、平成二十二年四月に開校した池田支援学校美馬分校で、この度、「エレベーター」や「スロープ」、「多目的トイレ」といった安全で快適な学校生活のための施設整備が完了致しました。
 また、地域の皆様と触れ合いながら接客を学ぶ、「支援学校・みまカフェ」や、清掃業務の就労に向け、より実践的な学習を行う「作業学習室」、日常生活に必要なスキルを学ぶ「生活訓練室」など、生徒の自立に向けた教育施設の充実を図りました。
 今後、こうした施設を活用し、生徒たちの職業スキルの向上を図るとともに、「教育」、「福祉」、「医療」、さらには、地域の関係機関と連携した「就労支援」により、徳島ならではの「四位一体」での特別支援教育に取り組んで参ります。

 次に、「文化発信拠点・文化の森総合公園」についてであります。

 徳島県文化の森総合公園は、「図書館」、「博物館」など五館に加え、開園二十周年を記念してオープンした「鳥居龍蔵記念博物館」を有する、全国でも例のない複合施設として、これまで四半世紀にわたり、県内外の皆様に親しまれ、去る五月二十一日には、開園以来の来館者数が、「二千万人」を突破致しました。
 本年度においても、夏休み期間中には「トクシマ恐竜展」、秋には「日本ベルギー友好百五十周年・ベルギー近代美術の精華展」等、子どもから愛好家まで、広く楽しんでいただける、様々な催しを鋭意開催して参ります。
 また、これまでほとんど使用されてこなかった「野外劇場」につきましては、昨年秋に「マチ★アソビ」のアニメソング・コンサート会場として使用されるなど、その活用拡大が期待されることから、「膜構造屋根」を設置し、天候に左右されずに、千人規模のイベントが開催できるよう整備を進めて参ります。
 今後とも、さらなる利便性の向上と、魅力あふれる催しを通じ、世界に誇る文化発信拠点として、県民の芸術文化活動の促進に大きく寄与して参ります。

 第七点は、世界を魅了!「大胆素敵・躍動とくしま」の実現であります。

 まず、「外国人観光誘客の推進」についてであります。

 国が、去る三月三十日に公表した「明日の日本を支える観光ビジョン」では、これまでの目標指標であった、二〇二〇年の「訪日外国人旅行者数・二千万人」を「四千万人」へと倍増することが示されました。
 また、本県の、平成二十七年の外国人延べ宿泊者数は、速報値ながら過去最高の「五万七千六百八十人」となり、加えて、四月には、東京オリンピック・パラリンピックのエンブレムに「ジャパンブルー・藍色」が採用され、本県が誇る阿波藍への注目が大いに高まるなど、外国人観光誘客に、さらなる追い風が吹いているところであります。
 こうした千載一遇の好機を、しっかりと捉え、本県への外国人誘客をさらに強化するため、四大モチーフである「阿波藍」、「阿波人形浄瑠璃」、「阿波おどり」、「ベートーヴェン第九」をはじめとする、本県の魅力ある文化資源とタイアップし、海外に向け、本県観光物産の魅力を強力に発信するとともに、香港をはじめ諸外国において、現地商談会を行うなど、旅行業者とのさらなる関係強化を図って参ります。
 今後とも、世界に向け、本県の魅力を全力で発信し、外国人観光誘客を通じた徳島からの「地方創生」実現に、しっかりと取り組んで参ります。

 次に、交流人口の拡大に向けた「ゲートウェイとくしま」の取組みについてであります。

 「空の玄関」である「徳島阿波おどり空港」につきましては、アジアのハブ空港と直結する「福岡便のジェット化」、沖縄や北海道・五空港との乗継割引の創設など、本県への誘客促進に向けた施策を加速させているところであり、今後、受入能力の向上を図る「ボーディングブリッジ」の増設や、国際便に本格対応する施設整備の、本年秋・着工を目指すなど、さらなる利便性向上に取り組んで参ります。
 また、「海の玄関」である「徳島小松島港」を活用した「外国クルーズ客船の誘致」につきましては、去る五月三十日に、二千五百人を超える外国人旅行客を乗せた、初のインバウンドクルーズ「ゴールデン・プリンセス」が赤石地区に寄港し、阿波おどりや地元特産品の試食など、「徳島ならでは」のおもてなしと、「うだつの町並み」や「霊山寺」等を巡るバスツアーにより、大いに徳島を満喫していただきました。
 さらに、八月十三日には二年連続の「ダイヤモンド・プリンセス」が、十月九日には初のラグジュアリー船「ロストラル」が寄港予定であり、引き続き、戦略的なポートセールスと官民連携による受入態勢の充実に努め、クルーズ来県者数の拡大を図って参ります。
 今後とも、本県の「空と海の玄関」の整備と利活用にしっかりと取り組み、徳島の輝ける「一歩先の未来」を切り拓いて参ります。

 次に、徳島の「次世代」への大きなチャレンジとなる「四国新幹線の実現」と「阿佐東線へのDMV導入」についてであります。

 「四国新幹線の実現」につきましては、去る二月十八日、「徳島県・四国新幹線・導入促進期成会」の設立記念シンポジウムを開催し、新幹線が走る「夢と希望にあふれた四国の未来像」の実現に向けた、強い思いや期待を全国へ発信致しました。
 また、五月十九日には、「四国・鉄道活性化・促進期成会」による、シンポジウム「四国の新幹線実現を目指して」を開催し、四国の新幹線をPRする「ロゴマーク(COME ON SHIKOKU!!)」を決定したところであり、本県の「四国新幹線・すだちくん」とのコラボレーションにより、さらなる機運の醸成を図って参ります。
 さらに、県南の観光振興や地域経済活性化の「起爆剤」となる「阿佐東線へのDMV導入」につきましては、五月二十六日に鉄道事業者や関係自治体からなる「阿佐東線DMV導入協議会」の初会合を開催し、同協議会を推進エンジンとして、世界に先駆けた「本格的営業運行」に向けた取組みをスタートさせたところであります。
 今後、この二つの大きなチャレンジが、一日も早く実を結び、徳島から「一歩先の次世代交通」を、世界に発信できるよう、県議会をはじめ、経済界、関係自治体の皆様と連携し、しっかりと取り組んで参ります。

 次に、今回提出致しております議案の主なものにつきまして御説明致します。

 第一号議案は一般会計、第二号議案は特別会計についての補正予算であり、予算以外の提出案件と致しましては、条例案十二件、契約議案一件であります。

 第四号議案は、県民の利便性の向上及び行政事務の効率化に資するため、個人番号及び特定個人情報並びに個人番号カードの利用に関し必要な事項を定める条例改正を行うものであります。

 以上、概略御説明申し上げましたが、詳細につきましてはお手元の説明書等を御参照願うこととし、また、御審議を通じまして御説明申し上げたいと存じます。
 十分御審議くださいまして、原案どおり御賛同賜りますようお願い申し上げます。