なす(夏秋) 4月の管理について

なす(夏秋) 4月の管理について

2016年4月8日

1 土づくり
 冬場に堆肥を5t程度投入し深耕します(堆肥は土中の微生物を増やすとともに微量要素の補給にも有効です)。定植の2か月ほど前までが目安です。
 また,土壌の栄養状況により,苦土石灰とBMようりんの量を加減し投入後耕耘します。
 

2 基肥
(1)土壌分析に基づいて施肥設計を行います。    
(2)なすの適正pHは6.0~6.5です。       
(3)塩基バランス(特に石灰・苦土・カリ)の調整を行います。特に苦土は大切な要素ですが,過剰にある場合,カリの吸収を抑制します。
(4)施肥設計に基づき,早めに使用予定の肥料等資材を入手しておきます。
(5)基肥は2週間前を目安に施用し,できるだけ深く全層になじませます。

 

3 定植準備
(1)栽植密度はうね幅200~220cm,株間80cmの1条植え。うねは30cm以上を目標とし,かまぼこ型の高畦とします。特に排水が悪いほ場や耕土の浅いほ場は高く上げます。
(2)うねづくりは定植の7~10日前までに行ない,定植までに地温を上げておきます。
(3)安定した追肥や水分管理を行なうため,出来るだけかん水チューブを設置します。
(4)排水溝の設置を行います。
(5)ほ場の周囲にバンカープランツ(ソルゴー,オクラ,マリーゴールド及びゴマ等)の種を入手し,播種準備を行います。
(6)なすとバンカープランツを植え付けるための,(配置)設計図を作成します。
×490 バンカープランツ配置例.jpg

図 バンカープランツの配置例(ソルゴー,オクラ,マリーゴールド,ゴマ)

 

【参考】バンカープランツの播種時期等
 ■ ソルゴー 品種:つちたろう
  ※2条,条間60cm,株間10cm。1カ所1粒。
  ※播種:4月下旬~5月上旬。直まき後に灌水たっぷり。
 ■ オクラ  品種:まるみちゃん
  ※1条,株間15cm
  ※播種:5月上旬。セルで1穴3粒・育苗後に定植。
 ■ マリーゴールド 品種:フレンチマリーゴールド
  ※色はボナンザオレンジまたはボナンザイエロー
  ※播種:5月上旬。直まき(1mに30粒),又は育苗(セルで1穴1粒)後に定植。
   育苗苗は株間30cm。
 ■ ゴマ 品種:白ゴマ 又は 黒ゴマ
  ※播種:5月中下旬。育苗又は直まき。密植させない。

  ※畑の設計図作成用・参考用紙をご活用ください。

 

      畑の設計図作成用・参考用紙 .pdf(89KB)    

4 購入苗の管理
(1) 購入苗は若苗の場合が多く,そのまま定植すると草ぼけしやすくなります。また,定植まで長期間管理すると老化苗になりやすいです。そこで,育苗培土を使って12cmポットに移植鉢上げします。
(2
) 苗はハウス内にて,日中24~25℃,夜間16~18℃を目安に温度管理を行います。
(3) ポットは地面に直接置かず,ポットと地面の間に空間をつくります。
(4) 苗が大きくなり混み合ってきたら,鉢の間隔を広げ,徒長を防止します。
(5) 肥料不足とならないよう苗の状況を観察し,葉面散布剤で追肥を行います。
(6) 定植1週間程前から苗の硬化処理を行います。
(7) 害虫発生時には防除を行い,本圃へ害虫を持ち込まないよう注意します。

 

【ワンポイント】
■硬化処理のしかた
 定植の1週間程前から,昼間ビニールをまくり光を十分に当てます。定植の2~3日前からは,昼夜ともにビニールをまくり外の環境に慣らします。
 かん水量は徐々に減らします。かん水の目安としては,午前10時頃にかん水し,晴天の日は午後に下葉がしおれる程度とします。ただし翌朝にはしおれがなおっているようにします。

 

5 定植
(1) 初期収量を高めるためには,活着を進めることが大切です。
(2) 定植適期は苗の状態,土壌条件,天候等によって決めます。
    苗の状態:第1花が開花直前になった本葉9~10枚の大苗
    土壌条件:適当な湿り,適地温(最低17℃)
    天  候:晴天無風の暖かい日
(3) 定植前日,鉢に十分かん水しておきます(液肥をかん水すると活着が良くなります)。
(4) アザミウマやハダニ,チャノホコリダニ等の予防に長期残効性の液剤を苗ポットにかん注します。また,ハモグリバエやコナジラミ等の防除に,粒剤を植穴へ処理します。
(5) 根鉢を崩さないようポットから抜き取り,ポットの土の上面とうねの表面が同じ高さとなるよう浅植えとし,仮支柱を立てます。定植後すぐにかん水します。土壌水分が少ないと根傷みをおこし,生育が遅れたり病気の原因となります。

 

6 定植後の管理
(1) 定植後,土が落ち着く程度にかん水し,活着するまでは株元へ手かん水を行ないます。
(2) 活着後はかん水をやや控え,根を下層へ伸ばします。
(3) 初期の草勢バランスをとるため,第1花から確実に着果させるようホルモン処理を行います。
(4) 開花直前~当日にホルモン処理。6月中下旬頃まではホルモン処理を行います。
(5) 梅雨時期の天候不良時もホルモン処理は花落ち防止に効果的です。
(6) 1番果の収穫は草勢を見て時期を決めます。

 

7 バンカープランツ(天敵用植物)の定植等
  ほ場の設計図を参考に,バンカープランツ(ソルゴー,オクラ,マリーゴールド,ゴマ等)の種を播きます。
  バンカープランツには,タバコカスミカメ,ヒメハナカメムシ,ヒメカメノコテントウ,カゲロウ,ヒラタアブ等の天敵敵昆虫が集まってきます。天敵昆虫にやさしい農薬を選択することで天敵昆虫の定着を促すことができます。

 

 ×490 バンカープランツ配置写真.jpg

上写真:バンカープランツ配置例2(ソルゴー・オクラ・ゴマ)

 

8 天敵昆虫写真

 

×490 ゴマのタバコカスミカメ.jpg

写真2:ゴマに定着したタバコカスミカメの成虫(体長約3.5ミリ)

 

×490 ゴマのタバコカスミカメ幼虫.jpg

写真3:ゴマに定着したタバコカスミカメの幼虫

 

×490 オクラのヒメハナカメムシ.jpg

写真4:オクラに定着したヒメハナカメムシの成虫(体長約2ミリ)

 

×490 アザミウマを捕食するヒメハナカメムシ幼虫.jpg

写真5:アザミウマを捕食しているヒメハナカメムシの幼虫

 

全写真:徳島県吉野川農業支援センターが撮影


 (参考)28年3月 掲載アドレス

 http://www.pref.tokushima.jp/shien/docs/2016030300247/

お問い合わせ

吉野川農業支援センター
吉野川ブランド推進担当
電話:0883-26-3982