自動車購入申込み後のキャンセル(H26.2)

実際に県消費者情報センターに寄せられた相談をご紹介します。

自動車購入申込み後のキャンセル(H26.2)

2014年2月23日

事例

相談1

 昨日、自動車販売店で新車を注文した。家族に反対されたので、今日、販売店にキャンセルを伝えたが、既にメーカーに発注しており、キャンセルできないと言われた。(40代女性)

相談2

 5日前、中古自動車を申し込み、代金は納車時に現金で支払うと伝えた。昨日、他店にあった別の車が気に入り、キャンセルを申し出ると「すでに登録済みなので、キャンセルはできない」と言われた。納車は来週で、まだ引き渡しを受けていないのに、納得出来ない。(20代男性)

  

回答

 「自動車を注文したが、キャンセルしたい」との相談がよく寄せられます。自動車は新車、中古車にかかわらず、訪問販売で契約した場合でもクーリング・オフ(契約の無条件解除)の対象外なので、契約成立後は一方的に契約を解除することはできません。しかし、契約成立前であればキャンセルが可能です。そこで重要なのは契約の成立時期です。

 日本自動車販売協会連合会(自販連)や日本中古自動車販売協会連合会(中販連)監修の標準約款では、(1)自動車の登録がなされた日、(2)注文により販売業者が自動車の修理、改造、架装に着手した日、(3)自動車の引き渡しがなされた日-のうち、いずれか早い日を契約の成立時期としています。

   <相談1> は、上記(1)(2)(3)のいずれにも該当せず、メーカーへの発注手続きは契約の成立要件ではないため、キャンセルは可能であると考えられます。標準約款ではキャンセルによって販売店に損害が生じた場合に限り(車庫証明申請費用など)、消費者に実損分の範囲内で請求できると定められており、消費者はこれを負担する必要があります。

   <相談2> では、契約成立要件である(1)の登録がなされて、既に契約が成立しているため、販売店に契約違反行為がない限り、一方的にキャンセルすることはできません。キャンセルするには販売店と話し合いをして、キャンセルに応じてもらう必要があります。その際、合理的な額のキャンセル料を支払うのが一般的です。

 今回の事例では自販連、中販連の標準約款を使用していましたが、販売店によっては独自の約款を定めている場合もあります。その中には「口頭による申込み、承諾によって契約が成立する」などとされている場合もあり、契約の成立時期が標準約款と異なるものがあります。またクレジット契約の場合は信販会社の約款に従うことになります。

 自動車を購入する場合は、注文書の内容をよく確認し、十分検討した上で契約しましょう。