「劇場型勧誘」に御注意!(H27.6)

実際に県消費者情報センターに寄せられた相談をご紹介します。

「劇場型勧誘」に御注意!(H27.6)

2016年2月29日

 まるで演劇のように複数の業者を役割分担して演じ、消費者をだます「劇場型勧誘」。消費者情報センターでは、平成22年度に初めて劇場型勧誘に関する相談を受け、以降増え続け、平成26年度には101件の相談が寄せられました。
 劇場型勧誘でのもうけ話には、未公開株や社債、宝石など様々な商品が用いられます。最初は疑っていても、複数の業者から「必ずもうかる」「有望な企業の商品」と、くり返し"お墨付き"を与えられることで徐々に信用してしまいます。
 昨年末からは、老人ホームの入居権に関する相談が相次いで寄せられています。80代女性は「A社が建設中の会員制老人ホームのパンフレットは届いているか」と、別会社を名乗る人物から電話を受けました。パンフレットは送られてきていませんでしたが、「届いた人しか購入できない。権利を譲ってほしい」「入居希望者が代金を支払うので、代わりに申し込んでほしい」と依頼されました。
 後日パンフレットが送られてきましたが、女性は届いていないと言って断り、被害を免れました。これは、代理で申し込んだところで「名義貸しに当たり犯罪だ」と脅す手口です。相手にせず、きっぱりと断ることが大切です。
 最近では、実際にはパンフレットを送っていないのに、「パンフレットは届いていないか」と電話をかけてくるケースが増えています。届いているか確認するふりをして、資産や家族構成、生活の状況などを聞き出し、だませそうだと判断した消費者にパンフレットを送っているようです。「パンフレットは届いていないか」という電話がかかってきたら注意が必要です。
 平成26年度は、劇場型勧誘に使われる商品のうち、「ファンド型投資商品」に関するものが最多の28件、次いで「社債」が15件でした。消費者情報センターに初めて寄せられた劇場型勧誘の相談は、太陽光電池を研究する会社の社債購入を勧めるものでした。 
 ダイレクトメールを受け取った50代男性は、別会社を名乗る人物からの電話で「倍の金額で買い取る。代わりに買ってほしい」と勧誘され、100万円分の社債を購入。1万2500円の配当金がありました。センターは、最初だけ配当金を支払って信用させ、次々と投資させた後、行方をくらます手口の恐れがあると判断し、弁護士への相談を勧めました。
 最近では、公的機関を思わせる名称で「個人情報削除サービス」をうたう劇場型勧誘が増加しています。80代女性は「個人情報が3社に漏れている。削除してあげる」と電話を受け、削除を了承しました。業者から「1社だけは削除のために代理人をたてる必要がある。当てがなければ、代理人を紹介する」と持ちかけられました。
 個人情報が削除できたかどうかを確認する手段はありません。個人情報を削除してあげるという電話は詐欺なので、すぐに電話を切りましょう。
 平成26年度の劇場型勧誘に関する相談で性別や年齢の分かる87人のうち、女性が78人と約9割を占めています。年齢は60代、70代に集中しています。その要因としては、「株などの金融商品の取引経験が少なく、詐欺だと気づきにくい」「電話を切れずに話を聞いてしまう」ことが考えられます。
 個人情報削除のほかにも、「当選した」「権利を譲ってほしい」「パンフレットが届いたら連絡してほしい」などの電話には注意が必要です。また、「宅配便で現金を送ってほしい」と言われたら間違いなく詐欺です。簡単にもうかる話はありません。少しでもおかしいと感じたら、消費者情報センターに御相談ください。